「まじでこれ、断られたら俺泣、」
「だから、何なのよ。そのお願いって」
私は手足を組み、犬飼くんに圧をかけた。
「そ、そのですね。非常に言いにくいことなのですが」
「……」
チラッと私を覗う犬飼くん。遂に決心したのか、大きく息を吸って口を開いた。
「これからしばらくの間、俺をかくまってください!」
「え無理」
「即答っ!」
犬飼くんはぷはっと血を吐くかの如くダメージを負った。だけどすぐに諦める気はさらさらないようで、「そこをなんとか」と深く頭を下げてくる。
私はその様子を冷めた目で見つめた。
ここまで必死にお願いしてくるのだから、何かそれ相応の理由があるのだろう。
それに、犬飼くんは私に「泊めてほしい」じゃないくて「かくまってほしい」と言った。
「……犬飼くんは、一体何から身を潜める必要があるの?」
土下座されてまでもかくまう気にはなれないけれど、私は一応聞いてみる。
理由は、ちょっと興味が湧いたから。
「……、えっと、それは、」
「言えないんだ?」
「んぐぐっ……」



