そう遠慮がちに聞いた。
「うーん、小さい時はそう思ってたかもしれないけど、今はもう全く」
私に気を遣わせないためか、犬飼くんは軽い口調で言った。
いつまでも、犬飼くんの諦めたような笑顔が頭にこびりついて離れてくれなかった。
一時間かけて某ウォルト・ディズニー映画のアトラクションに乗った私たちは、休憩するために近くのレストランに入った。
もちろん、普通のレストランではなく、ディズニーらしい可愛い装丁の施されたレストランだ。
「どれも美味しそう。犬飼くんは何食べる?」
「えー迷うなあ。俺、このハンバーガー食べたい!」
「ここまで来てハンバーガー? そんなのどこでも食べれるよ」
「も〜分かってないなあ。ネズミの国で食べるハンバーガーは一味違うの!」
いや、そこは夢の国って言おうよ。
そう思ったけれど、口にすることはなかった。
一番安いということもあり、私も結局ハンバーガーを頼んだ。



