学年ごとにA組、B組、C組とクラス分けがされているのだけど、Aが学力普通進学クラス、Bが就職クラス、Cが学力最高値進学クラスだ。


こうやって学力別にクラスを分けるのも何だかなーと複雑な心境ではあるけれど、まあ仕方ないよねっ!



「ってかゆい、今日なんか顔色悪くない!?」

「…っえ、そうかな?あはは、」



ヤバい……、さすが杏月というか、私の少しの異変にも気づくなんて。さすがだよ数年来の親友っ!


…じゃなくて!

なーに心配されてんのよ!もっと普段通りしっかりしないと……っ。


いくら犬飼くんとあんなことになったからって……、彼との関係はもうすぐで終わることだし、そんなに気負わなくていっか!


そう思い直した私は、ペチンと両手で両頬を叩いて、気を取り直した。そんな私を、やっぱり杏月は心配そうな訝しげな目で見つめていた。



 ───…



四限目の古典の授業を真面目に受け終えて、私は杏月の席へと向かう。

私の席は教室の二列目の前から二番目なのに対して、杏月は五列目の前から五番目で最後列の席。