「っ、いってえ!!」
「ふんっ。やっぱりあなた、セクハラ変態ストーカー男ね! 一晩泊めてもらえることに感謝しなさい」
最後にキッと鋭く睨みつけてから私は彼に背を向けた。
……はあ、全く。最初からこんなようじゃ先が思いやられるよ。
そう心配に思う、私なのであった。
❥❥❥
犬飼くんがシャワーを浴びている間、私は手際よく人参やジャガイモなどの野菜を切っていく。
トントントンというリズミカルな音が静かになったリビングに響く。
「上がったよーって、え!! 雨宮さん、料理できんの!?」
リビングに入ってきた犬飼くんのうるさい声がして、ため息とともにそちらを向くと。
「っ、きゃ。……っちょ、ちょっと犬飼くん! なんでタオル巻いただけなの!? 服は!?」
私は持っていた包丁を放り投げて、手で顔を覆った。
色白の肌、それに似つかわしくない程よい筋肉がついた体。
下半身以外一糸まとわず女の子の前に現れるなんて、犬飼くんには配慮という概念が欠けていると思う。
「あ、わりぃ。忘れてた」



