「先生、すみません…津川さんは、まだ 泣き止めないのであと10分待ってほしいと…」 と、困ったように受付女性が話した。 誠一郎は 「泣いててもいいので、いったん診察室に連れてきて頂けませんか?私が女子トイレに行く訳にも行きませんし…」 「承知しました、今、お連れします」 そう言って内線が切れた。 3分ほど経って受付女性に連れられて、理緒が診察室に入ってきた。