命が消えてから、操られていた二人は
正気に戻った。

そして、私は命のいない日々を過ごしている。

きっと、これからも命はいない。

でも命の分も生きていかなくちゃ。

私はそう決意した。

「ソラ」

聞き馴染みのある声にまさかと振り向く。

それは紛れもなく、命だった。

なんで。

「成仏したんじゃなかったの?」

「いや、あれは霊界に送られただけ。僕、ソラの守護霊にさせてもらったんだ。だからずっと一緒だよ」

優しく笑う命に泣きそうになった。

信じられない。

これからずっと一緒に過ごせるなんて。

「ソラ、泣かないでよ」

私は笑顔を浮かべた。

「いいの。これは嬉し涙だから」

これから、命との生活が幕を開ける。

空を見ると綺麗な青空が広がっていた。








〈終わり〉