沼甘総長は、左手の薬指を独占したい



気まずいなぁ。

東条くんが、つまらない思いをしていたらどうしよう。


何か話さなきゃ。

でも、何を話せばいいの?


焦れば焦るほど、私の思考は空回り。

東条くんが楽しめるような話題が、一つも浮かんでこない。



「ちょっとごめん」



東条くんは、繋いでいる手を離した。



「二つください」



出店を3軒回った東条くんは、食べ物を買い込んでいる。



お腹がすいているのかな?

もう夕飯の時間だしね。

ドキドキが胃を締め付けてくるから、私はお腹がすいてはいないけれど……