「はぁ……やはり慶南高校なんぞに入らなければ良かったのかもしれませんね」
皮肉を言う柳田には反論できない。
「妃翠様、もう一度聞きますが、仰ったことに偽りはございませんか?」
すっかりいつもの元気が復活した柳田の目が光る。
さすが柳田。
私の作り話を一回で信じないところは、伊達に私の付き人を10年やってない。
「お父さんにこのこと話すの?」
「んんっ、今回の件は内密にしておきます。お嬢様もその方がよろしいかと」
柳田は咳ばらいをした後、いかにも私のために、というもっともらしいことを口にした。
でしょうね。
バレたら柳田のクビが飛ぶかもしれないもの。



