ジッと見るには心臓に悪くてサッと逸らすと、
「凌士君、怖いってよ」
赤髪男が私の心の声を代弁したものだから、声に出ていたんじゃないかと焦る。
「間違ってないだろ?」
「……まあ」
否定できずに正直に言うと、チッと舌打ちが聞こえた。
というか。
素顔をさらしていいの……?
誘拐犯なのに?
そんな心配をよそに、赤髪男まで同じ行動をとる。
まるで、ひとりが晒したら順にそうすると決まっていたかのように。
「ふー、暑かった」
灰色の空間に、目の覚めるような赤。
わしゃわしゃと髪をかき乱すその素顔は、どこにでもいる普通の高校生のよう……って。



