嘲笑うように口角をあげたものの全然笑ってない瞳に息が止まりそうになる。
その理由がいやというほどわかるから、それ以上は口をつぐむ。
次の言葉を待っていると、それよりも早く腕をつかまれた。
──パシンッ、と音を立てて。
「ひ、妃翠ちゃん……っ!」
水を打ったように静まりかえった教室に響く麻美の困惑した声。
私だって困惑してる。
これはいったい……。
「来いよ」
「えっと、どこに……」
「いいから」
問いかけに答えず、わけもわからず引っ張られていく体。
クラス全員の視線が刺さっているかと思うといたたまれず、私はぎゅっと目を閉じ背中を丸めて教室を出て行った。
行き先は、ひとつしかない──



