そんな麻美に手を貸すことさえ出来ない私は、嵐がここにいる理由を一生懸命考える。
嵐ともあろう人が、真昼間という人の溢れた時間にここへ来るなんて。
けれど、そんなの思い当たることはひとつ。
昨日、突然押しかけた挙句逃げるように嵐の前から去ったから、文句を言いに来たんじゃ。
ど、どうしよう。
出来ればこのまま消えてしまいたい……。
そんな私の願いもむなしく、何かを探すように教室の中をぐるりと動かす嵐の目は。
私と焦点が合った直後、ぴたりと止まり。
予想を裏切ることなく用があるのは私だったようで、こちらに向かって進んできた。



