廻った世界で,また君と恋を紡ぐ。




「まだお母さんには言わないで!!」

「えなんで?」

「恥ずかしい!!」



お姉ちゃんなら言う?!

と尋ねると,言わないと返ってきて脱力してしまった。



「ねぇ,1個だけいい?」

「さっきの,黙っててくれるならいいよ」

「もうちゅーした?」

「してない!!!」



私はお姉ちゃんの背を押して,ばたんと扉を閉める。



「……する?」



千草くんが呑気にとことこやって来て,私を見下ろした。

自分で閉めた扉のせいで,囲まれてしまう。

私はそっと上に手を伸ばし。

挨拶みたいなキスを頬にした。



「……こんど」



ふいっと逸らした方の頬を遮られて,見上げる。



「むり」



勝手に,お互いであろうファーストを奪われた。

すっごく勝手で,恥ずかしくて悔しかったのに。

それが嫌じゃなかったことは,一生私の宝物になる。

これからも,この先どうなるかは分からなくても。

私は千草くんを知っていく。

不思議な縁で繋がった恋を,紡いでいく。

この……1度廻りきった,世界で。