お兄ちゃんは新作のゲームを買いに行くって、家を空けちゃってるし。

灯夜さんは優しいけど、距離が近いから早く帰ってきて欲しいなぁ。


そんなことを思っている間に、後ろから抱きしめられたまま、とことことソファーに移動させられて。

座る為に、灯夜さんが離れて一安心、かと思えば……?




「ここちゃんはこっち」


「こ、こっちって……!」




灯夜さんが手でぽんぽんしているところ、お膝なんですが……!?


ふわふわした金髪はカラーピンでオシャレにアレンジされていて、ぱっちりとした猫目は柔らかい視線を向けてくる。

そんな、にこにこ笑われても。




「座らないの?」


「うぅ……失礼します……」




根負けしておずおず灯夜さんのお膝に座ると、褒めるように頭を撫でられた。

それから当然のように抱きしめられて、背筋がぴんと伸びる。