芹沢さんと話すようになって半年、そこに梅さんも混じって話すようになって二月近くが過ぎた。
「アキ、何かあったのか?」
『…え?』
芹沢さんに顎を掴まれ、顔を覗き込まれた。
目の前に映る芹沢さんは、眉を顰めて僕を見つめている。
そこで自分が上の空だったことに気が付いた。
いけない、芹沢さん達の件で頭が一杯になってしまっている。
あのコトが芹沢さん達にバレたら、歴史に影響が出てしてしまうかもしれないのに。
芹沢さんと同じく梅さんが心配そうな顔をして覗いてきた。
「アキはん、悩み事でもあるん?」
『…ありませんよ』
僕は、悟られまいとニコリと完璧な笑みを作る。
本人達を前にして、言えるはずがない。
あと数日後には、トシくん達に暗殺される…だなんて。
そんな残酷なことは、口が裂けても言えないよ。
「…そう?」
僕の笑顔を見て、梅さんは晴れない顔をしていた。
すると、芹沢さんが強引に話を変える。
「梅、アキにアレ渡してやれ」
「え?あぁ、アレね。
そうやな、渡しましょか」



