千隼くんとあーくんが殴りかかろうとしたその時だった。


「そこまでにしてください!」


バッと間に入ってきた、見知らぬ執事のような人。

……イケオジってヤツだ。


「全く女性の前で情けない!」

「じいや……ここには来ないでくれって言っただろ」

「奥様に言われたのですよ、喧嘩ばっかだから間に入ってくれと」


喧嘩ばっか?千秋くんと千隼くんが……?


そういえば、たま〜に。いや、毎晩のように大声で喧嘩してるのが聞こえるかもしれない……。

別に寝れないレベルじゃあないけれど……。


それに、じいやって言っていたし、やっぱり千秋くんと千隼くんの執事さんなのかな。


「全く……坊っちゃま方が失礼いたしました。」


あーくんに深く頭を下げる執事さん。


「……いえ。……俺はもう帰る、またなもも」

「あ、うん……」


私に用事があるから来たんじゃなかったのかな?

まぁ、あーくん気まぐれなところあるし単に会いたいからとかそう言う理由できてたのかもだけど。


考えるのをやめて、ふぅと一息ついた。