私の弟はヴァンパイア。

「何じゃない。約束しただろ、大きくなったら結婚しようって」

「そ、そんな約束——」


***


『ねぇねぇももちゃん』

『なぁに?あーくん』

『大きくなったら結婚してください……!!』

『ええっ……!う、うん、いいよ!』


***


そ、そういえば、したようなしてないような……。


ポカンとしてまって、その私の表情から何かを察した双子2人が不機嫌になっていく。


「ありえねぇ……何やってんだよ姉貴」

「ち、ちがうよ!だって小さい頃のお遊びだし……」

「お遊び?俺は本気でずっとお前が好きだぞ」

「えええっ!?」


嘘、私人生最大のモテ期……!?

おかしいよこんなの、ただの平凡な小さいお嬢様なのに……!!


「姉さん、行かないで」


私が立ちあがろうとするのを手を握って阻止してくる千秋くん。


「ちょ、ちょっと待ってね?あーくんと話してくる」

「大丈夫、僕が庇うから」

「いやいや!君たち同士で話したら絶対喧嘩になっちゃうからいいよ……!!」


見ればわかる、この3人バチバチだ……!!