私の弟はヴァンパイア。

そうやってどうにか自分を必死に慰めた。


やがて女子たちは冷めたのかどこかへ行ってしまったのだった……。


ああ……終わってしまった……。



「……姉貴、ありがと」

「ふぇ……?」


い、今、千隼くんが、ありがとうって……!?

一体どうしちゃったんだろう……!!


思わずポカンと口を開けてしまった。


「なんだよその顔」

「だ、だって……千隼くんって、お礼言えるんだなーって」

「あ?お前失礼すぎだろ」

「ご、ごめんなさい……」


さすがに言いすぎました。


「っ……」

「……?」


あれ?なんだか体調悪そう……?

少しふらついてるような……。


「千隼大丈夫か?肩貸す」

「っ……助かる」


千秋くんに寄りかかりながら歩き出した千隼くん。


「姉ちゃん、俺もありがとう」

「千秋くん……だ、大丈夫だよ」


そう返事をするとにっと微笑んで、歩きだした。


私もなんとなく2人について行く。