ヴァンパイアな彼等


「俺の出生は、烏丸家でもごく一部しか知らされてなくてな。ま、序列1位の烏丸家次期当主が、半純血なんてバレたら他の純血一族が黙ってねーだろうし」

確かに彼の言う通りだろう。
特にヴァンパイア至高の強い古参の純血一族は黙っていないはずだ。

「…だけど、凪と怜也はそれを引っくるめて俺のこと認めてくれてる。正直、俺はそれで十分なんだけどな…っと、ほら終わったぞ。傷残らねーといいけど…」

2人の名前を出した時、翔月の表情が幾分か優しくなる。

「手当ありがとうございます…。烏丸先輩にとって、2人も大切な人がいてよかったです…。私にとっては、家族がそうです。祖父母、両親、冬夜が側にいてくれなかったら…たぶん、今、こんな風に学校に通ったり、笑ったりできてなかったかもしれないし」

「最近は、凪の妹とも仲良いだろ?アイツ、見た目と違って結構根性すわってるから…いつか、ヴァンパイアのことも引っくるめて理解してくれるんじゃねーの?」

「芽亜里ちゃんなら、そうかもしれないです…ね」