ヴァンパイアな彼等


あ、あれ…?

けど、いくら足に力を込めても腰が抜けてしまったのか立ち上がることができなくて…。

そんな私を見てフッと微笑んだかと思うと翔月はサッと私を抱き抱えた。
いわゆる、お姫様抱っこというやつだ。

そのまま、校舎に向かって歩き出すものだから私は慌てて口を開く。

「…ちょっ!?だ、大丈夫ですから下ろしてください…!」

放課後とはいえ、校舎内はまだ生徒もいるだろうしただでさえ目立つ彼だ。
注目されるに違いない。

「いいから、おとなしくしてろ。歩けないんだろ?あそこにずっと座りっぱなしになるわけにいかねぇだろ」

「う…」

正論を言われ、思わず私はぐっと押し黙った。

「…どこ行くんですか?」

「とりあえず、保健室だな」

校内に入り、廊下を進んでいく彼に私はボソッと声をかける。

廊下は思ったより閑散としていて、すれ違った生徒も数名程度。

まぁ、皆驚いて二度見してたけどね…。

明日、変な噂にならなければいいけどと、願うばかりだ。