ヴァンパイアな彼等

 
パチッ。

私が目を覚ました時、最初に目に飛び込んできたのは見覚えのない天井。

どこ…?私、寝てたの?

電気はついているものの、ベッド周りをカーテンで仕切っているからか、少し薄暗いように感じる。

ここ、保健室?
そうだ。私は、教室にいて芽亜里ちゃんと話をしてそれで…。

…!!

記憶を遡り、自分が倒れたことや"彼等"に遭遇したことを思い出し、私は慌てて体を起こすと仕切られているカーテンに手をかけた。

どうしよう。あんなに気配を消すのがうまいってことはあの3人、相当力の強いヴァンパイアに違いない。

とりあえず、この場から離れないと…!

そう考えて動き出そうとした瞬間、突然、仕切られていたカーテンがシャッと開かれ、私は驚いて後ずさった。

「あ、起きたー?翔月くん、彼女起きたみたいだよ?」 

「…っ!?」

私の目の前には、ニコッと可愛らしく微笑む金髪の少年。

制服を着ているということは、この学園の生徒のようだ。