サイズはまったく違うが、尻から上はおさまる。眠れないことはない。

 おれの寝心地の悪さなど、彼女が長椅子から転げ落ちてケガをすることを思えばどうってことはない。

 というわけで、彼女に近づいて見おろした。

 ドキドキ感が半端ない。

 もしも彼女を移動させている途中で目を覚ましたら、ぜったいに誤解される。そのドキドキと、心の奥底にある下心への罪悪感のドキドキとがせめぎあっている。

 が、一刻を争う。

 彼女の体に両腕を入れ、思いきって抱え上げた。