唐突に目が覚めた。

 薄暗い。

 それでも、なんとか見える。

 薄暗い中にボーッと浮かび上がっているのは、天蓋かしらね?

 天蓋?

 事態の把握につとめた。

 んんんんん?

 天蓋? わたし、たしか長椅子の上に横になったわよね?

「スピ―、スピピピピ」

 そうと気がついた瞬間、すぐ近くから寝息らしきものがきこえてきた。

 それはもう気持ちのよさそうな寝息で、その寝息に誘われてまた目を閉じてしまうところだった。

 その誘惑を打ち消すかのように、首を左右に振った。

 すると、それが目に飛び込んできた。