「カヨ、遅くなってすまなかった。怖かっただろう?」
彼のテノールボイスはやさしく、耳に心地よすぎる。
「クストのバカ。遅すぎるわよ」
彼の胸の中で、可愛げのないことを何度もつぶやいていた。
いつもだったら反論や文句を言い返してくるクストディオも、このときばかりはわたしを強く抱いたままだまってきいてくれている。
「すべてきかせてもらったぞ。この簒奪者め。近衛兵っ、こいつを捕えよ」
そのとき、あらたな声が室内に響き渡り、続いて大勢の足音がした。
クストディオの肩越しに、黒いスーツ姿の宰相イグナシオ・オルティスが指示を飛ばしているのが見える。
一瞬の間に、クレメンテ・サルディバルとアルマンド・サルディバル、それからヘルマン・サルディバルの三人の王子は捕らえられ、連れて行かれてしまった。
彼のテノールボイスはやさしく、耳に心地よすぎる。
「クストのバカ。遅すぎるわよ」
彼の胸の中で、可愛げのないことを何度もつぶやいていた。
いつもだったら反論や文句を言い返してくるクストディオも、このときばかりはわたしを強く抱いたままだまってきいてくれている。
「すべてきかせてもらったぞ。この簒奪者め。近衛兵っ、こいつを捕えよ」
そのとき、あらたな声が室内に響き渡り、続いて大勢の足音がした。
クストディオの肩越しに、黒いスーツ姿の宰相イグナシオ・オルティスが指示を飛ばしているのが見える。
一瞬の間に、クレメンテ・サルディバルとアルマンド・サルディバル、それからヘルマン・サルディバルの三人の王子は捕らえられ、連れて行かれてしまった。

