ハッと目が覚めた。

(なんてことかしら。囚われの身だというのに、呑気に熟睡してしまっていたの?)

 わたしってば、ほんとうに厚顔無恥よね。

 自分でも呆れ返ってしまう。

 これって、心身ともに疲れ果てているからだわ。

 ということにしておく。

 これまでのことをまとめようと決めたところまでは覚えている。結局、まとめに入る前に落ちてしまったらしい。

 あいかわらず目覚めはすっきりしている。だけれ、いまはまだこのまま大の字に寝っ転がっていたい。

 蔦の這っている窓ガラスから、陽が射しこんでいる。残念ながら、その陽射しが朝のものかお昼のものかはわからない。