雇われ殺し屋だろうと金貨しだいでなんでもやる荒っぽい連中だろうと、エドムンドとフェリペでどうにかしようというのだ。

 おれもいっしょに戦いたい。

 おれのせいで二人を、いいや、カヨも含めて三人を巻き込み、危険な目に合わせようとしている。

 だから、これ以上ワガママは言えない。

 いずれにせよ、おれの剣の腕では足手まといになるだけだ。それを「おれも戦う」だなどと言えるわけがない。

 そんなことを考えていると、エドムンドが苦笑とともに言った。

「カヨ様をお願いします。万が一のことはありませんが、こればかりは絶対とは言いきれません。フェリペとおれが死ぬようなことがあれば、カヨ様を守れるのはあなたしかいません。あなたは、そのときの為に力を温存して下さい」

 彼にそう言われたとき、負けたと思った。

 エドムンドにはかなわない。

 男としても人間としても。

「クスト様、それがあなたの使命なのですから」

 テンションが下がるのは言うまでもない。

 そんなおれに、彼はそう言ってくれた。

 カヨを守るのが、おれの使命だと……。