「彼女の物を地下室に運んでいる際、あるものも見つけたんだ。それもいっしょに地下室に置いてある。というか、隠している。それは、いまでも通用するかもしれないし、価値があるかもしれないからだ。クスト、それもおまえが持っていた方がいい。その方が、これからの役に立つ」

 そして、アルマンドは話をそう締めくくった。

 クストディオは、そのあとすぐに地下室へ行った。

 ひとりの方がいいだろうと考え、「ついていきたい」とは言わなかった。というよりかは、言えなかった。