「え、ええ。クスト、大丈夫よ」
「居間の長椅子で休んでいろ。打撲したところは冷やそう。すぐに冷水とタオルを準備するから」
「いいわよ。大げさにしないで。あなたの手伝いをしたかったけれど、役に立つどころか足手まといになったし。こうして料理をする手を止めてしまっているんですもの。長椅子で休んでいるから、あなたは料理の続きをしてちょうだい」
「なにを言っているんだ。打撲だけでも大変なのに、骨が折れていたりひびが入っていたらとんでもないことになる」
「そんなに傷む箇所はないから安心して」
「素人の判断だろう? ちゃんと確認した方がいい」
「だから、大丈夫なのよ」