ブランカもまた、聖女の家系でありながら強欲だから。

 そして、彼女の父親である宰相も同様だ。

 あいつとブランカと宰相にしてみれば、カヨとその父親のセプルベタ侯爵とおれはうざい存在。

 よくぞここまでもったものだ。とっくの昔に皇都から追放されていてもおかしくなかったのに。

 つくづくそう思う。

 いずれにせよ、おれたちは断罪された。

 おれは、追放はされていない。

 しかし、皇宮に居場所をなくしてしまった。

 なにより、もう皇都にいる必要はない。

 なぜなら、カヨがいないから。