「それだったら、わたしが囮になりましょうか? 第一王子を、わたしの魅力でをひっかけるの」

 グラスを傾け、三人の男たちを見まわしつつ提案した。

「それで、エド。第一王子を見つけたとして、きみたち二人だけで会うのか? おれも会ってみたいのだが」
「ですが、クスト様。あなたが会うような人物ではありませんが」
「ちょっと、待ちなさいよ」

 隣に座っているクストディオに体ごと向くと、唾が飛び散る勢いで彼に迫った。

「な、なんだよ、カヨ。近すぎるから離れてくれ」

 クストディオは、上半身をのけぞらせた状態でうしろへお尻をずらし始めた。