「おそらくは、クスト様の推察通りかと。あなた方の潰し合いに、他の王子たちも加わればなおよしといったところでしょうか」
「なるほどね。みんなで潰し合ったところに、自分が国王の座におさまるというわけ? それこそ、そんなにうまくいくわけないのに。だけど、それならいっそヘルマンも潰し合いに参加させたいわね。たとえば、王都に戻って来るよう摂政あたりから強制されるとか」
「ああ、それはいいな。だが、いまはまだ放っておこう。もちろん、注意は必要だがな。考えてみれば、いまは敵だらけだ。対処する相手は、一人でも少ない方がいいだろう」

 クストディオの決断に、エドムンドとフェリペとともにうなずいた。