「はじめまして。イグナシオ・オルティスです」
テノールの渋い声。ただ、声のトーンは落としていた。
だれもがその名を知っている。なにせ宰相だから。
ここに宰相イグナシオ・オルティスがいると、いたずらに知らしめる必要はないといったところかしら。
「クストディオ・トルタハーダです。ああ、トルタハーダというのは、亡くなった母の母、つまり曾祖母の出身の家名です。特別に名乗らせてもらっています」
クストディオの亡くなったお母様がバラデス王国の暗殺された国王に離縁され、アルファーロ帝国に戻ってきたとき、皇族の名であるウリバルリを名乗ることを許されなかったらしい。
そこで彼女は、母方の実家であるトルタハーダ侯爵家に頼み込んでクストディオだけでもその名を名乗る許可をもらったという。
もっとも、トルタハーダ侯爵家は渋々だったらしいけれど。
テノールの渋い声。ただ、声のトーンは落としていた。
だれもがその名を知っている。なにせ宰相だから。
ここに宰相イグナシオ・オルティスがいると、いたずらに知らしめる必要はないといったところかしら。
「クストディオ・トルタハーダです。ああ、トルタハーダというのは、亡くなった母の母、つまり曾祖母の出身の家名です。特別に名乗らせてもらっています」
クストディオの亡くなったお母様がバラデス王国の暗殺された国王に離縁され、アルファーロ帝国に戻ってきたとき、皇族の名であるウリバルリを名乗ることを許されなかったらしい。
そこで彼女は、母方の実家であるトルタハーダ侯爵家に頼み込んでクストディオだけでもその名を名乗る許可をもらったという。
もっとも、トルタハーダ侯爵家は渋々だったらしいけれど。

