つい先日、彼がすぐ隣で眠っていただけで、あれほど枕でぶってしまったのである。

 深夜に扉をノックしようものなら、それこそクストディオに夜這いだなんだかんだと難癖をつけられかねない。それでなくても彼に嫌われているのに、ますます嫌われてしまう。

 おもわず、溜息をついてしまった。

 とりあえず起き上がると扉の前まで歩いて行き、その前に立ってみた。

 彼にどう声をかければいいのかがわからない。それとも、こういうときにはただ寄り添うだけでいいのかしら。