とにかく、こうなってしまったのは、すべてわたしのやり方がまずかったからに違いない。

 お父様とお母様とお兄様だけでなく、使用人たちの期待や信頼を裏切り、恥をかかせたことは事実。

 だったら?

 気に入らないし面白くはないけれど、クストディオの話にのってみる? すくなくとも、彼はわたしを裏切らない。それに、嘘をついたり誇張するようなこともない。

 それはたしか。

 そういう点では、彼は間違いのない人だから。

 そうね。どうせ暇なんだし、まずは話をきくだけきいてみよう。

 すべてはそれから。

 それからでも遅くはない。