そう一歩近づいて,静流くんを瞳に映して。
どうしてそうしようと思ったのかは分からないけど。
だけど,きっと小さな出来心で。
なんだか悔しくて。
ほんとうに小さく,しゃふり。
青色のわたがしを口にした。
どうせ,気にしたりしない。
だから,静流くんからの反応は,やっぱりなかった。
呼吸1つ影響はない。
止まってしまったかのような静けさ。
目を向けると,怒ってもいない。
だからやっぱり,この行為も,なんとも思われていない。
怒られなくてよかったとだけ,私は心底ほっとする。
これは,なにも残念なことじゃない。
「手,ベタついちゃうから」
聞かれてもないのに,口にしない方がいい程小さな声で言い訳をしてしまうのは。
この恥ずかしい気持ちと,疚しい気持ちを見破られたくはないからだ。
どうしてそうしようと思ったのかは分からないけど。
だけど,きっと小さな出来心で。
なんだか悔しくて。
ほんとうに小さく,しゃふり。
青色のわたがしを口にした。
どうせ,気にしたりしない。
だから,静流くんからの反応は,やっぱりなかった。
呼吸1つ影響はない。
止まってしまったかのような静けさ。
目を向けると,怒ってもいない。
だからやっぱり,この行為も,なんとも思われていない。
怒られなくてよかったとだけ,私は心底ほっとする。
これは,なにも残念なことじゃない。
「手,ベタついちゃうから」
聞かれてもないのに,口にしない方がいい程小さな声で言い訳をしてしまうのは。
この恥ずかしい気持ちと,疚しい気持ちを見破られたくはないからだ。



