大きな窓から降り注ぐ陽光。
天井には、成功者の象徴のようなシャンデリア。
真っ白な床は一片の汚れもなく、全体は落ち着いた色調でまとめられ、清潔感と気品を兼ね備えている。
黒ガラスの天板を持つデスクには、大型モニターが鎮座し、室内の中央には応接用の大きなソファとセンターテーブル。
サイドボードには生け花まで飾られていて、ため息が出そうになる。
(……すごい)
圧倒されて立ち尽くす私を、社長は当然のように応接ソファに座らせると、自分はデスクに腰を下ろし、仕事を始めてしまった。
あまりの場違いさに、私は慌てて立ち上がる。
「あ、あの! 特にご用事がないようでしたら、営業部署に戻ってもよろしいでしょうか⁉」
顔を上げた社長は、怪訝そうに眉を寄せた。
「ここで仕事をすればいいだろ」
「……いえ、それは困ります。とてもやりにくいです」
「じゃあ、俺の秘書になれば?」
あまりにもさらりと口にされて、思わず耳を疑った。
(なにを言っているんだろう、この人は)
危うく声に出しそうになって、ぎりぎりで飲み込む。
天井には、成功者の象徴のようなシャンデリア。
真っ白な床は一片の汚れもなく、全体は落ち着いた色調でまとめられ、清潔感と気品を兼ね備えている。
黒ガラスの天板を持つデスクには、大型モニターが鎮座し、室内の中央には応接用の大きなソファとセンターテーブル。
サイドボードには生け花まで飾られていて、ため息が出そうになる。
(……すごい)
圧倒されて立ち尽くす私を、社長は当然のように応接ソファに座らせると、自分はデスクに腰を下ろし、仕事を始めてしまった。
あまりの場違いさに、私は慌てて立ち上がる。
「あ、あの! 特にご用事がないようでしたら、営業部署に戻ってもよろしいでしょうか⁉」
顔を上げた社長は、怪訝そうに眉を寄せた。
「ここで仕事をすればいいだろ」
「……いえ、それは困ります。とてもやりにくいです」
「じゃあ、俺の秘書になれば?」
あまりにもさらりと口にされて、思わず耳を疑った。
(なにを言っているんだろう、この人は)
危うく声に出しそうになって、ぎりぎりで飲み込む。



