【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

 ふわりと笑った彼女の笑顔に、胸を打たれた。

可愛らしさと、芯の強さに。

 その瞬間、初めて──恋に落ちた。

「俺は、伊龍院大翔。……お前は?」

「私は、工藤捺美」

「ここに来れば、また会えるか?」

 問いかけると、彼女は悲しそうに首を振った。

「引っ越すの。だから、もうここには来られないの」

「どこに……?」

「知らない。聞いても、うるさいって言って教えてくれないの」

「携帯は?」

「持ってない」

 落胆の色を隠せなかった。

俺たちはまだ小学生で、大人の都合に振り回される。

もう二度と会えないのかと思うと、胸が締めつけられる。

「……俺さ。これからどんなに辛いことがあっても、お前も頑張ってるから俺も頑張ろうって思うことにする」

 そう言うと、〝捺美〟は嬉しそうに微笑んだ。

 ──これが、俺と捺美の出会いだった。