【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

 ……私は、なにをお父さんに期待していたのだろう。

 母が亡くなったとき、優しかったお父さんも一緒に消えてしまっていた。

それを知りながら、ずっと気づかないふりをしていた。

一人になるのが怖かったから。

お父さんはまだ私を愛してくれていると、信じたかった。

 けれど、もう無理だ。

 足元から崩れ落ちていくような感覚に囚われる。

 もう頑張れない。私は一人だ。

ずっと、ずっと前から、一人だったのだ。

 終わりにしよう──なにもかも。

 もう、頑張る理由が見つからなかった。