【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

　反抗したいのに、できない。

継母や継姉には口答えできても、父の言葉だけは抗えなかった。

　そして私は、結局、実家に戻った。

　継姉は「お父さんが倒れた」と言っていたけれど、実際には疲れで横になることが増えただけだった。

あの子はいつも、自分に都合よく言葉を作り替える。

倒れたと言った方が、私に強い衝撃を与えられると考えたのだろう。

　戻った私に最初に突きつけられたのは──大翔との離婚だった。

　どこからか情報を仕入れたらしく、家族はすでに私が会社の御曹司と結婚したことを知っていた。

そして案の定、結婚に猛反対した。

　継母と継姉が反対するのは、私が幸せになるのを許さないからだと理解できる。

だが、父まで反対するとは思っていなかった。

　父は、大翔が結婚の挨拶に来なかったこと、結婚式に呼ばれなかったことを深く気にしていた。

私がそう頼んだからだと説明しても、父の怒りは収まらない。