「ああ、わざわざありがとうございます。ただ……私はカウンセリングを受けるほどではないと思います。仕事も一応、できていますし」
「なにを言っているんですか」
高城は呆れたように笑い、さらりと言い放った。
「先生をお呼びしたのは、社長ではなく──捺美さんの精神状態を分析していただくためですよ」
「……捺美の?」
思わず問い返すと、柳田先生はにこやかに頷いた。
高城は先生を応接ソファに案内し、社員にお茶を頼んだ。
「どう考えても理解できないのです。捺美さんの行動が」
高城は悔しげに唇を噛んだ。
「あれほど実家から離れたがっていたのに、誰にも相談せずに戻るなんて。それに社長と夫婦になれて、あんなに嬉しそうで明るくなっていたのに……一体どうして」
胸に突き刺さる言葉だった。
俺だって同じ疑問を抱えている。
なぜ俺を頼ってくれなかったのか。なぜ、守りきれなかったのか。
「先生には、捺美さんの家族や交友関係、結婚に至る経緯まで、ひととおり説明済みです。社長の了承を得ずに動いてしまい申し訳ありません。早いほうがいいと思いましたので」
「なにを言っているんですか」
高城は呆れたように笑い、さらりと言い放った。
「先生をお呼びしたのは、社長ではなく──捺美さんの精神状態を分析していただくためですよ」
「……捺美の?」
思わず問い返すと、柳田先生はにこやかに頷いた。
高城は先生を応接ソファに案内し、社員にお茶を頼んだ。
「どう考えても理解できないのです。捺美さんの行動が」
高城は悔しげに唇を噛んだ。
「あれほど実家から離れたがっていたのに、誰にも相談せずに戻るなんて。それに社長と夫婦になれて、あんなに嬉しそうで明るくなっていたのに……一体どうして」
胸に突き刺さる言葉だった。
俺だって同じ疑問を抱えている。
なぜ俺を頼ってくれなかったのか。なぜ、守りきれなかったのか。
「先生には、捺美さんの家族や交友関係、結婚に至る経緯まで、ひととおり説明済みです。社長の了承を得ずに動いてしまい申し訳ありません。早いほうがいいと思いましたので」



