【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

 結婚式に家族を呼ばないことに、高城やウェディングプランナーは最初こそ反対したが……。

 彼女たちが危険な存在だとわかると、その議論は跡形もなく消えた。

 俺は捺美に新しい携帯を持たせ、旧番号は解約。

 出勤は一緒、帰りも可能な限り一緒で、無理なときは必ずタクシーを使わせた。

 それでも彼女たちは受付に現れ続けたが──一週間ほどで姿を見せなくなった。

 もう諦めただろうと、高を括っていたのだ。

 まさか……昼の時間帯を狙い、毎日会社の外で待ち伏せしていたとは。

 捺美が俺との結婚を決めたのは、実家から逃れるためだった。

 奨学金も返済し、義務は果たした。

 本来なら自由になっていいはずなのに──。

 それでも、あいつらは彼女を縛り続けようとするのか。

捺美が急に姿を消してから、真っ先に疑ったのは実家だった。

 探偵を雇い、張り込みまでさせたが──捺美が出入りする様子は一度も確認できない。

 監禁されているのかと一瞬思ったが、それは違う。

 離婚届に記された文字は、紛れもなく捺美の筆跡だった。

 つまり、彼女は自らの意志で、実家へ戻ったのだ。

 ならば強引に踏み込めば、罪に問われるのは俺の方になる。