隣で聞いているだけでも苛立ちは募る。
俺や高城に対して、ところどころ敬語が抜けているのも気になって仕方がない。
だが──俺が問い詰めるよりも、高城の方が素直に答えを引き出せている気がして、言いたいことをぐっと呑み込んだ。
「捺美とは友達ってわけじゃなかったけど……あの子なら友達になってもいいかな、って思ってました」
桂木は少し悲しげに口にした。
捺美が行方不明になったことは、すでに社内に知れ渡っている。
「あなたと捺美さんは、性格が違うように見えますが……気が合ったということですか?」
高城の瞳が鋭く光る。
本質に切り込もうとしているのがわかる。
「気が合うっていうか、波長でしょうか。あの子、見た目より芯が強くて根性あるでしょう。私、仲間とつるんでないと不安になる女子系は苦手なんですよね」
……なんだかわかる気がする。
華奢で女の子らしく見えても、捺美の中には確かな強さがある。
口も態度も悪いが、この子はちゃんと捺美の中身を見ていた。
案外、根はいい奴なのかもしれない。
俺や高城に対して、ところどころ敬語が抜けているのも気になって仕方がない。
だが──俺が問い詰めるよりも、高城の方が素直に答えを引き出せている気がして、言いたいことをぐっと呑み込んだ。
「捺美とは友達ってわけじゃなかったけど……あの子なら友達になってもいいかな、って思ってました」
桂木は少し悲しげに口にした。
捺美が行方不明になったことは、すでに社内に知れ渡っている。
「あなたと捺美さんは、性格が違うように見えますが……気が合ったということですか?」
高城の瞳が鋭く光る。
本質に切り込もうとしているのがわかる。
「気が合うっていうか、波長でしょうか。あの子、見た目より芯が強くて根性あるでしょう。私、仲間とつるんでないと不安になる女子系は苦手なんですよね」
……なんだかわかる気がする。
華奢で女の子らしく見えても、捺美の中には確かな強さがある。
口も態度も悪いが、この子はちゃんと捺美の中身を見ていた。
案外、根はいい奴なのかもしれない。



