「……あの日、どうして捺美と昼食を?」
まるで容疑者に問いただすように、鋭い口調で切り込む。
「だから、さっきから言ってますよね。近くに美味しいお店があるって言ったら、あの子が行きたいって言うから『じゃあ一緒に行こうか』って。……社長夫人は、社長の許可なしじゃランチも行っちゃいけないんですか?」
「じゃあ──どうしてわざわざ捺美と話していた?」
「会話しちゃ駄目ですか?」
「駄目とは言ってない。ただ、捺美は仕事と関係ない話はあまりしないタイプだろう。どうして距離を縮めようと?」
「仲良くなろうとか、友達になろうとか、そういう目的じゃないですよ。自然な流れ、ってだけです。……あるでしょ、そういうの」
はぐらかすような言葉に、俺と高城は目を合わせた。
「怪しいな」
「怪しいですね」
「ちょっと! なにが怪しいんですか。食事に行っただけじゃないですか!」
桂木は心外だと言わんばかりに声を荒げる。
まるで容疑者に問いただすように、鋭い口調で切り込む。
「だから、さっきから言ってますよね。近くに美味しいお店があるって言ったら、あの子が行きたいって言うから『じゃあ一緒に行こうか』って。……社長夫人は、社長の許可なしじゃランチも行っちゃいけないんですか?」
「じゃあ──どうしてわざわざ捺美と話していた?」
「会話しちゃ駄目ですか?」
「駄目とは言ってない。ただ、捺美は仕事と関係ない話はあまりしないタイプだろう。どうして距離を縮めようと?」
「仲良くなろうとか、友達になろうとか、そういう目的じゃないですよ。自然な流れ、ってだけです。……あるでしょ、そういうの」
はぐらかすような言葉に、俺と高城は目を合わせた。
「怪しいな」
「怪しいですね」
「ちょっと! なにが怪しいんですか。食事に行っただけじゃないですか!」
桂木は心外だと言わんばかりに声を荒げる。



