◆
捺美がいなくなって二日目。
警察に失踪届を出し、探偵も雇って全力で探しているが、有力な手掛かりは一つも掴めていない。
社長室の応接ソファに、俺と高城が並んで腰を下ろし、向かいには一人の女性社員が座っていた。
まるで面接のように対面しているが、漂う空気は張り詰め、尋問のように重苦しい。
桂木昌──捺美の様子がおかしくなった日、彼女と二人でランチをしていた人物。
いま、唯一の手掛かりを握っている可能性のある人間だった。
桂木昌は総合職入社で営業を担当している。
男性ばかりの部署で、物怖じしない性格と頭の回転の速さを武器に、同期トップの成績を収めている社員だ。
髪は短く、大きな目に小さな顔。美女というより、美少年のような雰囲気を纏っていた。
本来なら社長室に呼び出されただけで緊張して固まりそうな場面だが──彼女は妙に落ち着いていた。
捺美がいなくなって二日目。
警察に失踪届を出し、探偵も雇って全力で探しているが、有力な手掛かりは一つも掴めていない。
社長室の応接ソファに、俺と高城が並んで腰を下ろし、向かいには一人の女性社員が座っていた。
まるで面接のように対面しているが、漂う空気は張り詰め、尋問のように重苦しい。
桂木昌──捺美の様子がおかしくなった日、彼女と二人でランチをしていた人物。
いま、唯一の手掛かりを握っている可能性のある人間だった。
桂木昌は総合職入社で営業を担当している。
男性ばかりの部署で、物怖じしない性格と頭の回転の速さを武器に、同期トップの成績を収めている社員だ。
髪は短く、大きな目に小さな顔。美女というより、美少年のような雰囲気を纏っていた。
本来なら社長室に呼び出されただけで緊張して固まりそうな場面だが──彼女は妙に落ち着いていた。



