【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

「おかえり、早かったな」

「大翔こそ」

 そりゃそうだ。俺は一刻も早く会いたくて、仕事を超特急で片づけてきたのだから。

 心の中で得意げに思っていると、捺美が恥ずかしそうに頬を染めて呟いた。

「……大翔に会いたかったから、早く終わらせてきたの。遅刻したのに、おかしいよね」

「……捺美!」

 抑えきれず、勢いよく抱きしめる。

可愛すぎる。破壊力がありすぎて理性が吹き飛びそうになる。

「このままベッドに……」

「え、無理。お腹空いた」

 見事なまでの即答。

 でも、それが捺美らしい。

ツンデレな彼女が、たまに見せる可愛らしいデレに俺は溺れてしまう。

「夕飯を作っていた。もうすぐ出来るから、着替えてこいよ」

「本当⁉ 嬉しい!」

 手を合わせて、太陽のような笑顔を見せる捺美。

──ああ、可愛い。最高だ。