【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

「……私も、ずっとこうしていたい」

 そう答えた瞬間、大翔の動きが止まった。

「じゃあ、ずっとこうしていよう」

「え……?」

「今日は休みにしよう」

「ええ、本気で言ってるの?」

「当たり前だろ。俺は社長だ」

「職権乱用~」

 笑いながらも、強く否定できない私も、きっとどうかしている。

けれど、それでも大翔のそばにいたい。離れたくない。

 今までの私は、真面目で優等生な顔ばかりして、本当の自分を隠して生きてきた。

 楽をしたくても勇気がなくて、肩の力を抜くこともできなかった。

 でも今は、ただ流されるまま、大翔に身を預けたい。

 きっと、もう一度重ね合えば間違いなく遅刻だ。

 でも、それでも構わない。今は、大翔と一緒にいたいから。