【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

 そう囁きながら、大翔は足を絡ませて、さらに私を強く抱き寄せた。

 昨日の夜のことを思い出す。

 恥ずかしいけれど、胸がとろけるほど甘くて、刺激的な時間だった。

「……身体は大丈夫か?」

 大翔が心配そうに、優しい声で尋ねてくる。

「うん。思っていたより、大丈夫」

 なにせ、初めてだった。

 身体は少し重いけれど、大翔がゆっくり時間をかけて、繊細なガラス細工を扱うように優しくしてくれたから、想像していたほどの痛みはなかった。

 ちゅっとリップ音を響かせながら、大翔は私のおでこにキスを落とす。

 そのまま、優しく頭を撫でられて──このままずっと、時間が止まればいいのにと思った。

 大翔に抱きしめられて、二人だけの世界に閉じ込められていたい。

 他のことは全部放り出して、甘い世界に逃げ込んでしまいたい。

「ずっとこのまま、捺美を抱きしめていたい。離したくない」

 頬や唇に、途切れることなくキスを落としながら、大翔が囁く。