大翔の顔に、ぱっと大輪の花が咲くような笑顔が広がる。
「だから、どうして知ってるのよ」
「会社の人事のことだから、社長の耳に入ってもおかしくないだろう」
……佐伯さんが部長あたりに言ったってこと?
本当にそんなこと話すだろうか。
もしかして、私を海外赴任に連れていっていいか、部長に相談していたとか?
「まあ、そんなことはどうでもいい。だって俺の方が、佐伯なんかより何倍もいい男だからな」
大翔は満更でもない顔で、自慢げに言い放つ。
「佐伯さんは大翔より落ち着いていて、真面目で紳士的よ」
「おい」
目を細め、不機嫌そうな声が返ってきた。
「佐伯さんの方が、タイプとして好きな女性は多いかもしれない」
大翔の眉間に皺が寄る。意地悪で言っているわけではない。おそらく事実だから。
「でも、私は大翔が好き。大翔と一緒にいるとドキドキする。でも、佐伯さんと二人きりになっても、ときめいたことは一度もないの」
理由はわからない。けれど──本能が、大翔を求めている。
「だから、どうして知ってるのよ」
「会社の人事のことだから、社長の耳に入ってもおかしくないだろう」
……佐伯さんが部長あたりに言ったってこと?
本当にそんなこと話すだろうか。
もしかして、私を海外赴任に連れていっていいか、部長に相談していたとか?
「まあ、そんなことはどうでもいい。だって俺の方が、佐伯なんかより何倍もいい男だからな」
大翔は満更でもない顔で、自慢げに言い放つ。
「佐伯さんは大翔より落ち着いていて、真面目で紳士的よ」
「おい」
目を細め、不機嫌そうな声が返ってきた。
「佐伯さんの方が、タイプとして好きな女性は多いかもしれない」
大翔の眉間に皺が寄る。意地悪で言っているわけではない。おそらく事実だから。
「でも、私は大翔が好き。大翔と一緒にいるとドキドキする。でも、佐伯さんと二人きりになっても、ときめいたことは一度もないの」
理由はわからない。けれど──本能が、大翔を求めている。



