【改稿版】シンデレラは王子様と離婚することになりました。

しかも無事に帰ってきたというのに、捺美は「連絡を無視された」とご立腹だった。

高城は俺の安否を把握していながら、不安がらせまいと黙っていたらしい。

世の中、幸運と不運は紙一重だ。そういえば、この一件をまだ捺美には話していないことを思い出す。

「東南アジア、悪くないでしょう。今は大変な時期だから、優秀な人材が来れば歓迎されますよ」

「冗談だ」

 高城はつまらなそうに唇を尖らせた。



 その夜、俺は捺美と一緒に夕飯を作った。

(義務じゃない。仲良く二人で作ってるんだぞ)

 心の中で佐伯に毒づきながら、肩が触れ合うたびに嬉しくなって、わざとイチャイチャしてしまう。

 ――この光景をあいつに見せてやりたい。