大翔は冷静に淡々と進めていた。

でも、顔が真っ白で疲れているのがよくわかった。

たった一人の肉親。どれほど深い喪失感なのか、私は想像することしかできないけれど、大翔にしっかり寄り添おうと思った。

 契約妻だけど、でも今はまだ、大翔の妻だ。

妻として夫を支える。

自分ができることを精一杯やり遂げようと思った。

 大規模な葬儀も全て終わると、大きな脱力感に包まれた。

(終わった……)

 久々にゆっくりできる週末。

リビングのソファに腰掛けながら、ぼーっとテレビを見ている大翔。

 なにを考えているのかはわからないけれど、大翔にとっておじい様の存在がとても大きいものだったというのは伝わってくる。