忘れられない恋

私の暗かった表情が緩み出す。


仁くんは私が居ることなんて知らずに、

こっちへゆっくりと向かってきた。



「仁くぅーーーーんッ!!!」


私は安堵し、微笑み、そして、叫んだ。



「うわッッッ!!びっくりした。え?結空?」


仁くんは微笑む私が目の前に現れ、

驚きを隠せないでいた。


もう会えないと思っていたから当然か。


目は見開き、口が閉まらない。



「やっと見つけた!美優……ううん。職場の人から聞いたよ」



「え!何を?」



「私を探してるって!仁君なら絶対、ここにいると思った」



「そっか、それでここに……よかったァー!もう逢えないかと思ったから安心したわ」


仁くんも安堵し、微笑んだ。



「ホントそうだよ!私だって来た時に仁くん居ないからさァ、もう逢えないかと思ったんだからね!で、私に何かようなんでしょ?」



「ごめん。その……謝りたくてさ」



「え?何を?」



「あの……俺さ、あの日行ったんだよね!遅れてしまったけど、ちゃんとプロポーズ丘公園に!」



「え!」



「俺も行ってないとか……嘘ついてごめん」


仁くんは私の目を見て、真剣に謝っていた。